1次元置換多面体は線分,2次元置換多面体は正六角形,3次元置換多面体は切頂八面体である.辺の長さを1に規格化すると
V1=1,V2=3√3/2
V3=1/2(4/3)^3/(√2/3)^3=1/2(4/√2)^3=8√2
漸化式で,8枚の正六角形と6枚の正方形からなる切頂八面体の体積を求めると
V3=(4V2H0+6V1H1+4V2H0)/3=8√2
となって正しい解が得られた.次は正軸体版の場合である.
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[1]鏡映対称変換
3次元の場合,x≧y≧z>0なる点P(x,y,z)が与えられたとき,ずべての稜線の長さが等しくなるのは,点P(x,y,z)からx=y平面,y=z平面,z=0平面までの距離を等しくとると
(x−y)/√2=(y−z)/√2=z
→ y=z+√2z
x=y+√2z=z+2√2z
これらは,x+y+z=1上の点であるから代入すると,
3z+3√2z=1 → z=1/(3+3√2)
また,点P(x,y,z)のz=0平面に対する鏡映は(x,y,−z)であるから,辺の長さは2z.
4次元の場合は,点P(x,y,z,w)からx=y平面,y=z平面,z=w平面,w=0平面までの距離を等しくとると
(x−y)/√2=(y−z)/√2=(z−w)/√2=w
→ z=w+√2w
y=z+√2w=w+2√2w
x=y+√2w=w+3√2w
これらは,x+y+z+w=1上の点であるから代入すると,
4w+6√2w=1 → w=1/(4+6√2)
また,点P(x,y,z,w)のw=0平面に対する鏡映は(x,y,z,−w)であるから,辺の長さは2w
一般には,S=n(n−1)/2として
→ nω+S√2ω=1,ω=1/(n+S√2)
x=(1+(n−1)√2)ω,y=(1+(n−2)√2)ω,z=(1+(n−3)√2)ω,・・・,w=ω,辺の長さは2ω.
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[2]中心から各面までの距離
切頂切稜面と中心座標
Pn(0,・・・,0)
の距離を求める.
P0(1,0,0,・・・,0)=PnP0
P1(1/2,1/2,0,・・・,0)=PnP1
P2(1/3,1/3,1/3,・・・,0)=PnP2
Pn-1(1/n,1/n,1/n,・・・,1/n)=PnPn-1
とおくと,切頂切稜面はPkPnに垂直で,点
Q=(x,y,z,・・・)=((1+(n−1)√2)ω,(1+(n−2)√2)ω,・・・,ω)
を通る.
ファセットを定めている不等式は,
a・x=c
で与えられる.一般に,超平面a・x=cと点x0の距離は
|a・x0−c|/‖a‖
とくに,原点からファセットまでの距離は|c|/‖a‖となる.
PnP0に垂直なn次元超平面が点Qを通るから,
a0=P0
q=Q
とすると,この超平面をa・(x−q)=0,a・x=a・q=cで表すと
c0=x,h0=|c0|/‖a0‖=x
PnP1に垂直なn次元超平面では
a1=P1
c1=(x+y)/2,h1=|c1|/‖a1‖=(x+y)/√2
PnPn-1に垂直なn次元超平面では
an-1=Pn-1
cn-1=(x+y+z+・・・)/n,hn-1=|cn-1|/‖an-1‖=(x+y+z+・・・)/√n
これらは
[a]頂点面までの距離
切頂されていなければ頂点は(1,0,・・・,0)であるが,切頂されているので,中心は(x,0,・・・,0).
[b]辺心面までの距離
切稜されていなければ辺心は(1/2,1/2,0,・・・,0)であるが,切稜されているので,中心は
((x+y)/2,(x+y)/2,0,・・・,0).
[c]胞心面までの距離
胞心は(1/n,1/n,・・・,1/n)→1/√n
と一致する.
一般に,
‖ak‖^2=Σ(1/(k+1))^2=1/(k+1)
hk=Σ(1+(n−i)√2)ω/√(k+1)=√(k+1)ω(1+(2n−k−2)/√2)
Hk=hk/2ω=√(k+1)(1+(2n−k−2)/√2)/2
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[3]大菱形立方八面体の計量
もとになる立体の1辺の長さをa,切稜パラメータをx,切頂パラメータをyとおくと,
(1)2p角形面と4角形面に挟まれる辺の長さは
b=a+2xcos(2π/p)−2x−2y
(2)2p角形面と2q角形面に挟まれる辺の長さは
c=2ycos(π/p)
(3)4角形面と2q角形面に挟まれる辺の長さは
d=2xcos(π/p)
で与えられます.
また,正多面体のある頂点から隣接する頂点までの距離のどのくらいを切稜,切頂するのか,その切稜率をs,切頂率をtとおくと
sa=x,ta=2x+y (0≦s≦0.5,0≦t≦1)
ですから
x=sa,y=(t−2s)a
準正多面体になるための条件は,b=c=dですから
1+2scos(2π/p)−2s−2t+4s
=2(t−2s)cos(π/p)
=2scos(π/p)
より
t−2s=s → t=3s
これを代入すると
1+2scos(2π/p)−4s=2scos(π/p)
となり,
s=1/(4−2cos(2π/p)+2cos(π/p))
したがって,大菱形立方八面体ではp=4とおいて
s=1/(4+√2),t=3s
となることがわかります.
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ここで,正八角形までの距離を1とするため,x=sa,y=(t−2s)a=saにおいて,a=2とおくと
x=y=2/(4+√2)=(4−√2)/7
正六角形面は(1−x−y,1−x,1)の巡回置換で与えられるから,その中心は(1−x,1−x,1−x),正六角形面までの距離は
√3(1−x)=√3(3+√2)/7
同様に正方形面の中心は(0,1−x/2,1−x/2),正六角形面までの距離は
√2(1−x/2)=√2(10+√2)/14
ここで,
Hk=hk/2ω=√(k+1)(1+(2n−k−2)/√2)/2
n=3,k=0のとき,H0=(1+4/√2)/2
n=3,k=1のとき,H1=√2・(1+3/√2)/2
n=3,k=2のとき,H2=√3・(1+2/√2)/2
H1/H0=√2・(3+√2)/(4+√2)=√2(10+√2)/14
H2/H0=√3・(2+√2)/(4+√2)=√3(3+√2)/7
となって,大菱形立方八面体の計量と一致する.
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[4]正軸体版の体積公式
原正多胞体の面数公式を
Nk^(n)=2^(k+1)nCk+1
また,規格化した後のk次元面までの距離をHkとする.
Hk=hk/2ω=√(k+1)(1+(2n−k−2)/√2)/2
正軸体版の体積公式は
Λn=N0Λn-1H0/n+N1Λn-2H1/n+・・・+Nn-2Vn-2Hn-2/n+Nn-1Vn-1Hn-1/n
nが奇数のとき,中央項はn−[(n+1)/2]次置換多面体柱柱・・・と正軸体版柱柱・・・になる.
1次元置換多面体は線分,2次元置換多面体は正六角形,3次元置換多面体は切頂八面体である.辺の長さを1に規格化すると
V1=1,V2=3√3/2
V3=1/2(4/3)^3/(√2/3)^3=1/2(4/√2)^3=8√2
同様に1次元正軸体版は線分,2次元正軸体版は正八角形,3次元置換多面体は大菱形立方八面体である.辺の長さを1に規格化すると
Λ1=1,Λ2=2(√2+1)
H0=(1+4/√2)/2=(2+4√2)/4
H1=√2・(1+3/√2)/2=√2・(2+3√2)/4
H2=√3・(1+2/√2)/2=√3・(2+2√2)/4
漸化式で,6枚の正八角形と12枚の正方形と8枚の正六角形からなる大菱形立方八面体の体積を求めると
Λ3=(6Λ2H0+12Λ1H1+8V2H2)/3=22+14√2
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