(その14)で,置換多面体の体積公式は完全に仕切り直しになったが,切頂八面体の計量からやり直してみたい.
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【1】切頂・切稜型多面体の計量
まず,切頂優位型(切稜多面体のq角錐の根本よりも深く切頂する場合)について説明しますが,
[参]一松信「正多面体を解く」東海大学出版会
にしたがって,もとになる立体の1辺の長さをa,切稜パラメータをx,切頂パラメータをyとおくと,
(1)2p角形面と4角形面に挟まれる辺の長さは
b=a+2xcos(2π/p)−2x−2y
(2)2p角形面と2q角形面に挟まれる辺の長さは
c=2ycos(π/p)
(3)4角形面と2q角形面に挟まれる辺の長さは
d=2xcos(π/p)
で与えられます.
また,正多面体のある頂点から隣接する頂点までの距離のどのくらいを切稜,切頂するのか,その切稜率をs,切頂率をtとおくと
sa=x,ta=2x+y (0≦s≦0.5,0≦t≦1)
ですから
x=sa,y=(t−2s)a
準正多面体になるための条件は,b=c=dですから
1+2scos(2π/p)−2s−2t+4s
=2(t−2s)cos(π/p)
=2scos(π/p)
より
t−2s=s → t=3s
これを代入すると
1+2scos(2π/p)−4s=2scos(π/p)
となり,
s=1/(4−2cos(2π/p)+2cos(π/p))
したがって,p=4(立方体)では
s=1/(4+√2),t=3s
p=5(正12面体)では
s=1/5,t=3s
となることがわかります.
もし,四角形面が黄金長方形になるようにしたいならば
b/d=τまたは1/τ
を解けばよいことも理解されます.
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切稜優位型(根本で切頂する場合)では,y=0ですから
b=a+2xcos(2π/p)−2x
d=2xcos(π/p)
準正多面体では,b=dより
1+2scos(2π/p)−2s=2scos(π/p)
s=1/(2−2cos(2π/p)+2cos(π/p))
したがって,p=4(立方体)では
s=1/(2+√2),t=2s
p=5(正12面体)では
s=1/3,t=2s
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さらに,切頂型多面体では,x=0(s=0)とおいて
b=a−2y
c=2ycos(π/p)
準正多面体では,b=cより
1−2t=2tcos(π/p)
t=1/(2+2cos(π/p))
したがって,p=4(立方体)では
t=1/(2+√2)
p=5(正12面体)では
t=2/(5+√5)
となることもわかります.
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【2】切頂八面体の計量
正方形面までの距離を1とする.正六角形面の中心は(1/2,1/2,1/2)であるから,正六角形面までの距離は√3/2.しかも正六角形面までの距離の短いのである.
したがって,
ω=1/(4+6√2)
x0=(1+3√2)ω
x1=(1+2√2)ω
x2=(1+√2)ω
x3=ω
にせよ
x0=1/2,x1=1/3,x2=1/6,x3=0
にせよ間違いである.仕切り直しどころか振り出しまで戻ってしまったことになる.正単体を構成するのに,全体を1次元上げたことが影響しているとは思えないのであるが・・・.
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