(その93)で述べたことを要約すると
(1)n次元ボロノイ細胞の1個の頂点の周りにn個のn−1次元面が集まること
(2)ボロノイベクトルにはボロノイ細胞のn−1次元超平面の中心を通過するものがn個,ボロノイ細胞の角(n−2次元超平面,・・・)を通過するものが2^n−1−n個で計2^n−1個あること
となる.
(1)は単純多面体,(2)はそれを切稜・切頂することをイメージするとよいだろう.具体的にいうと,2次元の場合は正三角形を切頂して正六角形にすること,3次元の場合は正四面体を切稜・切頂して切頂八面体を作ることであるし,4次元の場合,10個の切頂八面体と20個の正六角柱よりなる空間充填平行多面体が導かれることになる.
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【1】形状ベクトル
多胞体の中心からk次元面の中心に向かうベクトルを組にしたボロノイベクトルを
(v0,v1,・・・,vn-1)
で表すことにする.
形状ベクトルは,ボロノイベクトルに対してそのスイッチをオンオフするベクトル
(m0,m1,・・・,mn-1)
ただし,miは同時に0であってはならない.また,
(m0v0,m1v1,・・・,mn-1vn-1)
は残存する頂点を決定するパラメータと考えることができる.
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【2】切頂多面体
すべての頂点の周りが状態が一様で,辺の長さがすべて等しい多胞体が積多胞体である.辺の長さを等しくするためには,鏡映対称面までの距離が等しくなるように,vkを伸縮させて調整する.
切頂多面体は
{3.・・・,3,4}(・・,0,1,0,・・・・)
{3.・・・,3,4}(・・,0,1,1,0,・・)
などで表されることになる.
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【3】切頂切稜多面体
{3.・・・,3,4}(1,・・,0,0,・・,1) (切頂優位)
{3.・・・,3,4}(1,・・,0,1,・・,1) (切稜優位)
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