置換多面体およびその正軸体版はどのような面(胞)構成になっているのであろうか? 目標はあくまでf2〜fn-1であるが,今回のコラムでは置換多面体のf2公式に限定することにしたい.
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【1】置換多面体の逐次構造
[1]切頂八面体の正四面体の4頂点に配置された4枚の正六角形の頂点同士,辺同士を結ぶことを考える.4枚の正六角形の辺数の合計は24.このとき,新たにできる辺は正方形面の側面にある2辺×6=12だけである.したがって,切頂八面体の辺数は合計36本である.
また,2辺を結ぶと面ができるから,単純に考えると新たにできる面数は12となるはずである.しかし,このうち正四面体の面に配置された4カ所は共面となるので,4枚の正六角形ができる.また,正四面体の辺に配置された6カ所には6枚の正方形ができるので,4+6+4=14面体となるわけである.
[2]正六角形は3次元立方体の2次元へのアフィン射影であるが,4次元立方体の3次元へのアフィン射影は正六角柱(あるいは菱形12面体)となる.
4次元置換多面体では,正5胞体の5頂点に切頂八面体が配置されているが,5個の切頂八面体の辺数の合計は36本×5=180である.このとき,新たにできる辺は六角柱の側面にある6本×10=60であるから,5個の切頂八面体の辺数を加えて合計240本となる.
また,5個の切頂八面体の面数の合計は14面×5=70である.このとき,単純に考えると新たにできる面数は70/2=90となるが,このうち正5胞体の胞に配置された5カ所は切頂八面体(共面)となるので,新たに4枚の正六角形ができる.また,正5胞体の辺に配置された10カ所には新たに六角柱の側面(6面)×10=60枚の正方形ができるので,合計70+20+60=150面となる.
正5胞体の胞に配置されたところには5個の切頂八面体ができる.また,正5胞体の辺と面に配置されたところにはそれぞれ10個の六角柱ができるので,5+10+10+5=30胞体となるわけである.
[3]5次元置換多面体では,正6胞体の6頂点に4次元置換多面体が配置されているが,6個の4次元置換多面体の辺数の合計は240本×6=1440である.このとき,新たにできる辺は切頂八面体柱の側面にある24本×15=360であるから,6個の4次元置換多面体の辺数を加えて合計1800本となる.
また,6個の4次元置換多面体の面数の合計は150面×6=900である.このとき,単純に考えると新たにできる面数は1440/2=720となるが,このうち正6胞体の胞に配置された6カ所は4次元置換多面体(共面)となるので,新たに20枚の正六角形ができる.また,正6胞体の辺に配置された15カ所には新たに切頂八面体柱の側面(36面)×15=540枚の正方形ができるので,合計900+120+540=1560面となる.
正6胞体の胞に配置されたところには6個の4次元置換多面体ができる.また,正6胞体の辺と面と3次元面に配置されたところにはそれぞれ新たな胞ができるので,6+15+30+15+6=62胞体となるわけである.
[4]6次元置換多面体では,正7胞体の7頂点に5次元置換多面体が配置されているが,7個の5次元置換多面体の辺数の合計は1800本×7=12600である.このとき,新たにできる辺は4次元置換多面体柱の側面にある120本×21=2520であるから,7個の5次元置換多面体の辺数を加えて合計15120本となる.
また,7個の5次元置換多面体の面数の合計は1560面×7=10920である.このとき,単純に考えると新たにできる面数は10920/2=5460となるが,このうち正7胞体の胞に配置された7カ所は5次元置換多面体(共面)となるので,新たに120枚の正六角形ができる.また,正7胞体の辺に配置された21カ所には新たに4次元置換多面体柱の側面(240面)×21=5040枚の正方形ができるので,合計10920+840+5040=16800面となる.
正7胞体の胞に配置されたところには7個の5次元置換多面体ができる.また,正7胞体の辺と面と3次元面と4次元面に配置されたところにはそれぞれ新たな胞ができるので,7+21+35+35+21+7=126胞体となるわけである.
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【2】置換多面体のf1,f2公式 (n≧4)
f1^(n)=n+1C1f1^(n-1)+n+1C2f0^(n-2)
=(n+1)f1^(n-1)+n(n+1)/2・f0^(n-2)
f2^(n)=n+1C1f2^(n-1)+n+1C2f1^(n-2)+(n+1)!/6
=(n+1)f2^(n-1)+n(n+1)/2・f1^(n-2)+f0^(n)/3!
これらの組み合わせ論的な意味は上に述べたとおりである.
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