マジョリー・ライスさんが見落としたのかもしれないと思ったパターンのその2は、
反転なし
4枚が平行移動の基本単位
辺と辺が1:1に対応する
充填条件
B+D+E=360
2A+B=360
2C+D+E=360
a=b,c=a,d=c
よってa=b=c=d
(この図では、A=105,B=150,C=75,D=125,E=85 あたりで描いてある。)
このパターンについてもライスさんのスケッチのなかにあることを杉本さんに教えていただいた。緑の枠で囲った図である。
このパターンについてもライスさんの発見された4つの新タイプに含まれていないのは、この五角形がタイプ2に属するとされているからだそうだ。杉本さんに私の図解に即して示していただいた。
私の記号では、このパターンの充填条件は、
B+D+E=360
2A+B=360
2C+D+E=360
a=b=c=d
であるが、
「D→A, E→B, A→C, B→D, C→E, a→c, b→d, c→e,d→a, e→bと(プラス方向に2進めて)置き換えれば,A+B+D=360, a=d=c=eとなり、」タイプ2の条件を満たしているというわけだ。
私にとっては、反転図形を含まず、辺と辺が1:1に対応している上のパターンと、反転図形を使い、辺と辺も2:2で対応している部分をもつタイプ2とが比較の対象とされることには違和感をぬぐえないところがある。しかし、ライスさんのスケッチが検討された頃から、タイプ分類においては反転の有無や辺と辺の対応関係は捨象され、角度と辺長の条件だけが指標とされてきたことは確かなようだ。 (中川宏)
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