スターリングの公式の図形的証明では,直角三角錐RT,RP,・・・(体積n!)を立方体(体積n^n)で,あるいはn次元切頂八面体をn次元超球で近似させることによって,
n!/n^n〜cf(n)
を得てきた.たとえば,正軸体と切頂正軸体の体積比較によって
1/k・2/k・・・(k−1)/k・k/k≦2(1/2)^k
正軸体の内接球と切頂正軸体の体積比較によって
1/k・2/k・・・(k−1)/k・k/k〜2(π/8)^k
が得られた.さらに,πe=8,539・・・より,
1/k・2/k・・・(k−1)/k・k/k〜2(1/e)^k
が示される.
スターリングの公式は,nがおおきくなるにつれて
n!/n^n 〜 √(2πn)exp(−n)
n!/n^n 〜 √(2πn)/e^n
であるから,ここまでくればスターリングの公式に非常に接近した値が得られたことになる.
さらに√(2πn)をウォリスの公式
√π〜(n!)^22^2n/(2n)!√n
に頼らず,図形的に得ることはできないだろうか?
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1象限分の直角三角錐の体積は1/n!である.
n次元切頂八面体の体積:1/2・(2/n)^n
切頂した分の体積 :(1−2/n)^n・n/n!
として,
1/n!〜(1−2/n)^n・n/n!+1/2・(2/n)^n
1/n!・{1−n(1−2/n)^n}〜1/2・(2/n)^n
ここで,
n!/n^n〜2(1/e)^n
であるから,{1−n(1−2/n)^n}が√nのオーダーであればよい.
n→∞のとき,(1−2/n)^n→1/e^2であるから,
{1−n(1−2/n)^n}→−∞
どうも切頂した分の体積を引きすぎているようであるが,√nのオーダーにはなりそうもない.
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