c1=c2=・・・=cn-1=cos(π/3)=1/2とする.その前提のもとに(1/2)^jの係数を勘定すると(n−1,j)個だと割り出される.たとえば,σ3=Σci^2cj^2ck^2ではi<j−1,j<k−1を満たすi,j,kの個数を数えることによって
Δ(3,3,・・・,3)=1−(n−1,1)/4+(n−2,2)/4^2−(n−3,3)/4^3+・・・=Σ(−1)^k(n−k,k)/4^k
[注]この式は無限級数ではない.
c1=cos(π/4)=1/√2,c2以降はcos(π/3)=1/2とする.
Δ(4,3,3,・・・,3)
をc1^2を含む項とそうでない項に分けると,引数が1個少ないΔ(3,3,・・・,3)に分けられるが,もとの行列式から計算しようとしてもΔ(3,3,・・・,3)のときのようなきれいな式にはならない.
そこで,σkを計算すると
σ1=Σci^2=(n−2,1)/4+1/2
σ2=Σci^2cj^2=(n−3,2)/4^2+1/2・(n−2,1)/4
σ3=Σci^2cj^2ck^2=(n−4,3)/4^3+1/2・(n−3,2)/4^2
Δ(4,3,3,・・・,3)=1−σ1+σ2−σ3+・・・±σ3[n/2]
=Σ(−1)^k{(n−k−1,k)/4^k+1/2・(n−k,k−1)/4^k-1}
=Σ(−1)^k{(n−k−1,k)+2(n−k,k−1)}/4^k
=Σ(−1)^k(n−1)(n−2k)(n−k−1)!/4^kk!(n−2k+1)!
与式はk=0から始まるので第0項から始まるように,パラメータをずらす必要はない.この級数の項比は
ak+1/ak=-(n-2k+1)(n-2k-2)/4(k+1)(n-k-1)=(k-(n+1)/2)(k-(n-2)/2)/(k-n+1)(k+1)
であるから,
a0*2F1(-(n+1)/2,-(n-2)/2;-n+1;1)
また,a0=1より
2F1(-(n+1)/2,-(n-2)/2;-n+1:1)
これより,超幾何級数であると同定される.ここで,参考文献にある公式を活用しよう.
2F1(a,b;a+b+1/2:x)=(2/(1+(1-x)^(1/2)))^(2a)*2F1(2a,a-b+1/2;a+b+1/2:y)
y=-{1-(1-x)^1/2}/{1+(1-x)^1/2}
において,a=−n/2−1/2,b=−n/2+1,x=1
2F1(-(n+1)/2,-(n-2)/2;-n+1:1)=2^(-n-1)*2F1(-n-1,-1;-n+1:-1)
2F1(-n-1,-1;-n+1:x)は有限級数で=1であるから,
2F1(-(n+1)/2,-(n-2)/2;-n+1:1)=2^(-n-1)
ところが,正解は1/2^(n-1)である.後日再検討したい.
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