まず,訂正.題名は「園田の居に帰る」であった.
また,多くの注釈者が,これは「文選」のなかに他人の作品として収録されていると指摘する.
調べてみると,文選(李善注)巻三十一,江文通(江淹)雑詩三十首の中に同じ詩が収録されていた.
「文選」の選者蕭統は,陶淵明集の選者(ただし今日には伝わらない)でもあるので,これを陶淵明集に入れるとは考えにくい.
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陶淵明の《述酒》については,各種論文を読めば読むほどわからなくなってしまった.
湯漢の注釈に「疑詞」とあり,すなおによめば「詞を疑う」
ところが,「疑」を「擬」の意味で使う例があり,これだと「詞に擬す」となる.文脈からすると後者を方が正しいように思われ,一部の学者は後者をとる.などなど. (阪本ひろむ)
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