(その52)では切頂の深さを変えた場合,
(・・,0,1,0,・・)
(・・,0,1,1,0,・・)
について述べたが,今回は切頂・切稜の優位によって分類してみたい.
[参]宮崎興二・石井源久・山口哲「高次元図形サイエンス」京都大学学術出版会
によれば,切頂八面体{3,3}(1,1,1)={3,4}(1,1,0)(いずれも14面体)の拡張として,
正単体の切断体 正軸体の切断体
{3,3,3}(1,1,1,1)30面体 {3,3,4}(1,1,1,0)48面体
{3,3,3,3}(1,1,1,1,1)62面体 {3,3,3,4}(1,1,1,1,0)162面体
{3,3,3,3,3}(1,1,1,1,1,1)126面体 {3,3,3,3,4}(1,1,1,1,1,0)536面体
があげられているが,いずれも単純切頂型ではない(n次元切頂八面体といった表現は誤解を招きやすく具合悪し).
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【1】3次元多面体と形状ベクトル
[1]立方体の切頂・切稜
小菱形立方八面体{3,4}(1,0,1)・・・切稜優位
大菱形立方八面体{3,4}(1,1,1)・・・切頂優位
[2]正四面体の切頂・切稜
立方八面体{3,3}(1,0,1)・・・切稜優位
切頂八面体{3,3}(1,1,1)・・・切頂優位
なお,これらは立方体の切頂型
{3,3}(0,1,0)={3,4}(1,0,1):立方八面体
{3,3}(1,1,1)={3,4}(1,1,0):切頂八面体
と同形である.
[3]正十二面体の切頂・切稜
小菱形12・20面体{3,5}(1,0,1)・・・切稜優位
大菱形12・20面体{3,5}(1,1,1)・・・切頂優位
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【2】4次元多面体と形状ベクトル
[1]正8胞体の切頂・切稜・切面
a)48胞体(1,0,1,0)(1,1,1,0)は24胞体(2^4+2・4=24)に切面
b)56胞体(0,1,0,1)(0,1,1,1)は切稜
c)80胞体(1,0,0,1)(1,1,0,1)(1,0,1,1)(1,1,1,1)は切稜・切面が加わったものである.
なお,これらは正24胞体の切頂型
{3,3,4}(1,0,1,0)={3,4,3}(0,1,0,0) {3,3,4}(1,1,1,0)={3,4,3}(1,1,0,0)
と同形である.
[2]正5胞体の切頂・切稜・切面
a)20胞体(1,0,1,0)(1,1,1,0)は10胞体(2(4+1)=10)に切面
b)30胞体(1,0,0,1)(1,1,0,1)(1,1,1,1)は切稜・切面が加わったものである.
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