■n次元の立方体と直角三角錐(その41)

 n次元正単体はn+1次元空間内のn+1個の単位点(1つだけ座標が1で他が0である点)

  V1(1,0,・・・,0,0)

  V2(0,1,・・・,0,0)

  ・・・・・・・・・・・・・・

  Vn+1(0,0,・・・,0,1)

から生成される.これらの頂点間距離は√2である.

 その際,0次元面〜n次元面の中心は

  {V1,V2,・・・,Vr}

から生成されるので,

  P0(1,0,0,・・・,0)

  P1(1/2,1/2,0,・・・,0)

  P2(1/3,1/3,1/3,・・・,0)

  Pn-1(1/n,1/n,1/n,・・・,0) 

  Pn(1/(n+1),1/(n+1),・・・,1/(n+1))

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【1】正単体の基本単体の切断

 原始的平行多面体の元素を求めるには,n次元正単体の基本単体を辺に垂直なn次元超平面で切断すればよいことがわかるだろう.そして,最終的に頂点となるのはS=n(n+1)/2として

  Q=(n/S,(n−1)/S,(n−2)/S,・・・,0)

である.

PnP0=(1−1/(n+1),−1/(n+1),・・・,−1/(n+1))

PnP1=(1/2−1/(n+1),1/2−1/(n+1),−1/(n+1),・・・,−1/(n+1))

PnPn-2=(1/(n−1)−1/(n+1),・・・,−1/(n+1),−1/(n+1))

 PnP0に垂直なn次元超平面が点Qを通るから,この超平面をa・x=cで表すと

  c=n/2S

PnP1に垂直なn次元超平面では

  c=(n−1)/2S

PnPn-2に垂直なn次元超平面では

  c=2/2S

 問題はどの頂点を切頂しどの辺を切稜するのかである.当初は

[1]P0,P1,・・・,Pn-2をすべて切断する

[2]P0,P1,・・・,P[(n−1)/2]を切断する

ことを考えたのであるが,

[3]P0を切頂し,P1を切稜する

だけでよいことがわかった.P2を切断すると基本単体の間に隙間を生じてしまうからである.

 PnP0に垂直なn次元超平面が点Qを通るから,この超平面をa・x=cで表すと

  c=n/2S

であることは前述したとおりであるが,この超平面は点P1は通らない.また,この超平面と辺Pn-1P0との交点は

Pn-1P0=(1−1/n,−1/n,・・・,−1/n,0)

より,

xn+1=0

(x1−1)/(1/n−1)=x2/(1/n)=・・=xn/(1/n)=k

(1−1/(n+1))x1−1/(n+1)(x2+・・+xn+1)=n/2S

に代入すると求めることができる.

 具体的には計算しないが,この操作によって,2次元では凧型,3次元ではc-squadronができる.n=2の場合は例外であるが,n次元では頂点数2n+2,胞数n+3となる.

 また,それぞれ二等分することができる.二等分体となる鏡像体は(n+2)胞体をなすことになる.また,二等分体の頂点は点P2〜Pn-1,それらと点P0を結ぶ辺上の交点,点Pn,辺P1P2,P1Pn上の交点および点Qの2n個である.n=2の場合は例外であるが,n次元の場合はn−1次元単体を動かしてできる単体柱?

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