3次元の平行多面体の元素となるペンタドロンの空間座標は,基本単体の頂点
q0(0,0,0)
q1(1,0,0)
q2(1/2,1/2,1/2)
q3(1,1/4,1/4)
q4(1,1/2,0)
q5(3/4,3/4,0)
である.q2〜q5は超平面x1+x2+x3=3/2上にある.
4次元では,x1+x2+x3+x4≦2の部分をとると,7頂点
q0(0,0,0,0)
q1(1,0,0,0)
q2(1,1,0,0)
q3(1/2,1/2,1/2,1/2)
q4(1,1/3,1/3,1/3)
q5(2/3,2/3,2/3,0)
q6(1,1/2,1/2,0)
が元素の頂点となる.q2〜q6は超平面x1+x2+x3+x4=2上にある.
5次元では,x1+x2+x3+x4+x5≦5/2の部分をとると,12頂点
q0(0,0,0,0,0)
q1(1,0,0,0,0)
q2(1,1,0,0,0)
q3(1/2,1/2,1/2,1/2,1/2)
q4(1,3/8,3/8,3/8,3/8)
q5(1,1,1/6,1/6,1/6)
q6(5/6,5/6,5/6,0,0)
q7(5/8,5/8,5/8,5/8,0)
q8(1,3/4,3/4,0,0)
q9(1,1/2,1/2,1/2,0)
q10(1,1,1/4,1/4,0)
q11(1,1,1/2,0,0)
が元素の頂点となる.q3〜q11は超平面x1+x2+x3+x4+x5=5/2上にある.
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【1】基本単体の半切体が何個集まれば平行多面体を構成することができるのだろうか?
n次元の立方体の基本単体の辺の長さはすべて1,√2,・・・,√nである.また,n次元の立方体の基本単体数gは
g=2^n・n!
となる.
4次元の場合,これが384個で4次元立方体(正8細胞体)を組み立てることができるから,4次元の立方体の基本単体の半切体が768個で4次元立方体を組み立てることができる.同様に,5次元の立方体の基本単体の半切体が7680個で5次元立方体を組み立てることができる.
立方体の頂点数は2^nであるから,ひとつの頂点に集まる基本単体数=基本単体の半切体数は
g0=n!
である.これが2^n組集まると平行多面体を構成することができる.
g1=2^n・n!=g
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【2】基本単体の半切体から構成される平行多面体の座標を求めよ
[1]3次元の場合
立方体のひとつの頂点に集まる基本単体の半切体数はn!であるから,半切体の座標を置換すると
(0,0,0)→体心
(1,0,0)→面心
(1/2,1/2,1/2)→面心
(1,1/4,1/4)→辺心
(1,1/2,0)→頂点
(3/4,3/4,0)→辺心
となり,(1,1/2,0)から派生する6点,たとえば,(0,1,1/2),(1/2,0,1)だけが頂点になる.それらを各象限に移すために(x,y,z)の各座標に±をつけた(±x,±y,±z)の24点が切頂八面体の頂点である.
(x,y,z)が3つとも異なるならば3!=6点(6角形)であるが,1つだけ異なり2つが同じならば3!/1!2!=3,3つとも同じ場合は3!/3!=1でNGである.
[2]4次元の場合
n=4とするとx1+・・・+xn≦n/2の領域はちょうどRPとなる.4次元立方体の奇頂点を中心として8個のRPを切り落とせば芯に正16胞体が残るが,偶頂点にも同じ操作を加えれば4次元切頂八面体(30胞体)が得られるものと予想される.本当だろうか?
(±1,±1,0,0)を置換した24点は4次元の超立方体の2次元面24個の中心をとったものである.また,その双対として正16胞体の24本の辺の中点をとったものでもある.この24頂点は正24胞体の24個の頂点に変換することができる.
(x,y,z,w)が4つとも異なるならば4!=24点(切頂八面体)であるが,1つだけ異なり3つが同じならば4!/1!3!=4(退化した立方体?),2つが異なり2つが同じならば4!/1!1!2!=12(六角柱),2つが同じ組2組あれば4!/2!2!=6(退化した六角柱?),4つとも同じ場合は4!/4!=1となる.
しかし,3次元の場合とは違って,眼に見えないわけで,どれが頂点として残るかはよくわからない.次回の宿題としたい.
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