(その32)において,5次元以上の空間で,正n+1胞体と正2^n胞体の二面角が2直角にはなるのは,
δ1+2δ2=360°
の場合に限られると書いたところ,一松信先生より
3δ1+δ2=360°
ではどうかというご指摘を頂いた.
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cosδ1=1/n,sinδ1=√(n^2−1)/n
cosδ2=−(n−2)/n,sinδ2=2√(n−1)/n
cos3δ1=(4−3n^2)/n^3
sin3δ1=(4−n^2)√(n^2−1)/n^3
cos(3δ1+δ2)=cos3δ1cosδ2−sin3δ1sinδ2==((4−3n^2)(n−2)−2(4−n^2)(n−1)√(n+1))/n^4=1
n^4+3n^3−6n^2−4n+8=2(n^2−4)(n−1)√(n+1)
n^2(n^3+n^2−4)^2=0
この整数解はn=0だけである.
lδ1+mδ2=360°
となる(l,m)については
(l,m)=(1,2),(3,1)
が考えられるところあるが,後者には整数解はない.他方,前者は8次元においてδ1+2δ2=360°となるが,2種の二胞角で,その和が360°になり,空間充填形を構成できるのは,n≧5のときは8次元の場合だけである.
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[補]阪本ひろむ氏に指摘されたことであるが,
n^2(n^3+n^2−4)^2=0
は実数解(重根)
n=1/3(−1+(53−6√78)^1/3+(53+6√78)^1/3)6
をもつ.しかし,それは
n^4+3n^3−6n^2−4n+8=2(n^2−4)(n−1)√(n+1)
の解ではなく
n^4+3n^3−6n^2−4n+8=−2(n^2−4)(n−1)√(n+1)
の解である.
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