■黄金らせんと白銀らせん(その2)

 アルキメデスのらせんr=aθに対して,対数らせんr=a^θは1638年にデカルトによって発見された曲線で,等角らせんと呼ばれることもあります.半径がつねに曲線と一定の角度をなしているからです.また,サイクロイドの伸開線はそれと合同なサイクロイドですが,対数らせんの伸開線もそれと合同な対数らせんになります.

 先日,金原博昭さんより一定の角度をbで表すとき,この曲線の極座標表示は

  r=aexp(θcotb)

  logr=loga+θcotb

で与えられることを教えていただきました.

  r=B^θ

  logr=θlogB

において,

[1]フィボナッチらせん:B=φの2/π乗 (θがπ/2進む毎にrの値がφ倍になる)

[2]マラルディらせん:B=√2の2/π乗 (θがπ/2進む毎にrの値が√2倍になる)

[3]妙法らせん:B=φの5/3π乗 (θが3π/5進む毎にrの値がφ倍になる)

[4]白銀妙法らせん:B=√2の4/π乗 (θがπ/4進む毎にrの値が√2倍になる)

ですが,aはscale parameterと考えられ,あまり重要性はありません.

 そこで,shape parameter bを求めてみると,

  logB=cotb → b=arctan(1/logB)

[1]b=0.405376π

[2]b=0.430877π

[3]b=0.420438π

[4]b=0.36772π

 [2]と[3]はかなり近い値になるのですが,同一にはなりません.

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