■縮小三角形の問題(その6)

  a^2+λb^2=(λ+1)c^2

の整数解について,a=b=cのとき,常に

  a^2+λb^2=(λ+1)c^2

が成り立つのでオミットするが,鋭角三角形をなす整数(a,b,c)についても無限に解があることが予想されるところであって,これらのデータから何か結論を導くことは考えられそうにない.

 とはいえ,それは数学的な発見に至るかどうかの問題であって,プログラムの組み方としては解決済みの問題ではない.

 そこで,阪本ひろむ氏が

a)cの定義式

  c^2=(a^2+λb^2)/(λ+1)

b)三角形が鋭角三角形でなければならない

  a^2+b^2>c^2,b^2+c^2>a^2,c^2+a^2>b^2

c)2辺の和は他の1辺よりも大きい

  a+b>c,b+c>a,c+a>b

の条件を考えてプログラムを組み換えたところ,格段の改善がみられたという.

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 上記の関係式より,

1)cは以下の式を満たす.

  c^2=(a^2+λb^2)/(λ+1)

2)三角形が鋭角三角形でなければならないことから,aとbの関係式を求める.

  b^2+c^2>a^2に1)を代入すると

  b^2>a^2λ/(1+2λ)

  c^2+a^2>b^2に1)を代入すると

  b^2<a^2(2+λ)

3)2辺の和は他の1辺よりも大きいことから,aとbの関係式を求める.

  b+c>aに1)を代入すると

  b>a(1+λ−√(1+λ+λ^2))

 この関係式より関数を書き換えるのであるが,λ=2,a,b,c≦100の場合だけでも

  (a,b,c)=(23,37,33),(25,47,41),(47,83,73),(53,37,43),(53,73,67),(73,47,57),(95,73,81)

の7組が抽出されるとのことであった.

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