円周上にn点が等間隔に配置されているとき,それらを結んでできる幾何学的図形をポアンソの星という(ポアンソは剛体力学の研究で知られるフランスの数学者).正n角形では辺も含めてn(n−1)/2本の対角線があるが,nが偶数のときは辺も含めてn/2個の異なる対角線があり,奇数のときは(n−1)/2個の異なる対角線がある.
正多面体(頂点数v)の場合も同様であって,辺も含めて(v,2)本の対角線があり,ひとつの頂点を起点とする対角線の数はv−1本である.それでは,長さの異なる対角線(辺も含む)の数はどうなっているのだろうか?
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【1】3次元正多面体
正四面体(v=4) :1
立方体(v=8) :3
正八面体(v=6) :2
正十二面体(v=20):5
正二十面体(v=12):3
【2】4次元正多面体
正5胞体(v=5) :1
正8胞体(v=16) :4
正16胞体(v=8) :2
正24胞体(v=24) :4
正600胞体(v=120):8
正120胞体(v=600):30
【3】n次元正多面体
正n+1胞体(v=n+1):1
正2n胞体(v=2^n) :n
正2^n胞体(v=2n) :2
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【4】雑感
すべての次元で単位球に内接する正多胞体(頂点数v)のすべての辺と対角線の長さの平方和はv^2で与えられるのであるが,それを計算で確認するには結構骨が折れる.なかでも4次元正120胞体の構成は最も厄介であろう.
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