■三角形の7等分(相似図形になる場合)

 7等分された三角形は下図のように一般的には元の三角形と相似ではない.そこで相似になる場合はないのだろうかと,考えてみた.

 最初に思いついたのは正三角形の場合で,これは予想通りであった.

 他にはないのだろうかと考えて,山勘で描いてみたのが3:4:5の直角三角形なのだが,これが意外といい線を行っていたので,微調整してみると,30:37:48くらいの直角三角形と目された.このことを佐藤先生に伝えると,翌日√2:√3:√5という返事がかえってきた.

 それを聞いて,佐藤先生のことだから座標を使ったのではないかと推測して描いてみたのが次の図である.

 ここで,外側の三角形の短辺が内側の三角形のOaと,また,外側の三角形の中辺がObと,位置を入れ替えて対応し,長さの比が√7であると仮定すると,

  4b^2+a^2=7a^2

  b^2+9a^2=7b^2

が成り立っているはずで,いずれも

  3a^2=2b^2

なので,a:b=√2:√3

を導くことが出来た.

 さらに,3等分点のとりかたを逆回りにした場合を考えて図にしてみた.

 この場合には,短辺に着目して,

  4a^2+b^2=7a^2

から,a:b=1:√3.つまり,正三角形の2等分の直角三角形であることが導けた.

    (中川宏)

===================================