■アルティンの原始根予想(その16)

 pを2と5以外の素数とすると

  10^d=1  (modp)

をみたすdが存在する.

 その最小のものをd(p)とすると,d(p)はp−1の約数である.とくに

  10^(p-1)=1  (modp)

が成り立つ.はフェルマーの小定理の特別な場合です.

[Q]d(p)=p−1となる素数pは無限個あるか?

[Q]d(p)=p−1となる素数pは無限個あると思われるが,どれくらいあるか?

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  L(p)=p−1

という性質は重要に思える.そこで,

[Q]L(p)=p−1となる素数pは無限個あるか?

[Q]L(p)=p−1となる素数pは無限個あると思われるが,どれくらいあるか?

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 アルティンが考えたのは,

[Q]d(p)=p−1となる素数pは素数全体の中でどれくらいの割合を占めるか?

であって,アルティン予想は

  π10(x)/π(x)〜A

  A=limΠ(1−1/p(p−1))=0.3739・・・

というものであった.

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  10^(p-1)=1  (modp)

が成り立つ.はフェルマーの小定理

  a^(p-1)=1  (modp)

の特別な場合です.

 10以外の一般の整数aに対して

  πa(x)/π(x)〜Cx/(logx)

すなわち,aを原始根にもつ素数は無限個存在するという予想は,一般化されたリーマン予想を仮定すれば成立することがわかっています(フーリー,Hooley,1967).また,アルティンの原始根予想の関数体版はすでに証明されています.

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