■靴ひもの通し方(その1)

 靴ひもを通す穴が2列にあいていて,1列の穴の数をn個とする.すなわち,2n個の穴が2本の平行する列をなして配列している.

 靴ひもは片側の穴から反対側の列に水平にも斜めにも通すことができ,同じ列にも垂直に通すことができるものとする.さらに,穴の上から通すか下から通すかの2通りの選択肢があるから

  2^nn!

通りの通し方がある.

 同じ列に通すのをNGとすれば,

  n!(n−1)!/2

通りの通し方があるという.

 とはいっても,たいていのひとが用いている靴ひもの通し方は「たがいちがい」か「ジグザグ」かの2通りであろう.また,靴ひもの長さは有限であるから最短の通し方がわかれば役に立つかもしれない.

 列と列との間の距離を1,同じ列内で穴と穴との垂直距離をhとすると,

[1]たがいちがいでは

  2+2(n−1){1^2+h^2}^1/2

[2]ジグザグでは

  n+(n−1){1^2+h^2}^1/2+{1^2+(n−1)^2h^2}^1/2

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