■ユークリッドの互除法の測度論(その9)

 (その1)をもっと正確に書いておきたい.

 a>bとする.ユークリッドの互除法のアルゴリズムは(a:b)に対して  (b:a−mb)

で置換するというものである.

 これにより,連分数列

  [m0:m1,m2,m3,・・・]

が生起される

 これを,

  (a:b)=(b,a−mb)

と書くことにする.

 ここで,a=x,b=1とおくと

  x:1=1:x−m

  x^2−mx−1=0

 これはどこか見覚えのある式であって,仮にa=τ,b=1とおくと

  τ:1=1:τ−1

となることから,ユークリッドの互除法と黄金比の関係が示唆されるのである.

  x={m+(m^2+4)^1/2}/2

であるから

[1]m=m0=m1=m2=・・・=1のとき,

  x={1+√5}/2

[2]m=m0=m1=m2=・・・=2のとき,

  x={2+√8}/2=1+√2

[3]m=m0=m1=m2=・・・=3のとき,

  x={3+√13}/2

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