■学会にて(京大数理解析研,その4)

野田健夫先生(東邦大)と吉田雅通先生(大阪公立大学)は円内に置かれた三角形の頂点をめぐるビリヤード問題を取り上げた。

ρ(t)=1/3(三角形)とρ(t)=2/5(ペンタグラム)では平坦になるが、それ以外では悪魔の階段的なふるまいをする様子が示された。

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ファレイ数列の隣接2項を考えるとよいのであるが、

1/2と1/3の場合が2/5である。→5/2角形となる。

1/2と2/5の場合が3/7である。→7/3角形となる。

1/2と2/5の場合が4/9である。→9/4角形ができる。

野田先生は星形多角形ができるためのtの条件を証明された。

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一方

1/3と2/5の場合が3/8である。→8/3角形となる。

一般にt=1/3との間に、星形多角形ができるための条件は非常に難しくなることを吉田先生が説明された。

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1/3以下、たとえば2/7となる7/2角形は内部図形が三角形の場合はできない。

逆に、内部図形が三角形でなく円であれば、何角形でも作ることができる(ポンスレーの定理)

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