■学会にて(京大数理解析研,その2)
正方格子やカゴメ格子などのタイル貼り図形において,個々のタイルが板でできていてそれぞれの頂点がハトメでつながっている場合,図形を回転させると隙間のある新しいタイル貼りが生まれ,90°回転させたところで元のタイル貼りに戻ります.このハトメつきのタイル貼りもカンタベリー・パズルの応用の1種と考えることができるでしょう.




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昨年、上木敬士郎先生(放送大学)が提示した模型は、正三角形・正方形・正五角形のハトメつきのタイル貼りを組み合わせて、正八面体・立方八面体・20-12面体を構成したものです。 3Dプリンタで、そのような精緻な模型ができあがったことは彼の発想力と技術力のたまものでしょう。
なお、その模型は頂点に偶数枚の面が集まる必要がありますから、小菱形立方八面体[3444],小菱形20-12面体[3454]でもできるかもしれませんね・・・と考えていたところ、今年の研究会での糸健太郎先生(中部大学)の発表では、ジターバック可能な多面体の条件として、1種類あるいは2種類の面からなり、頂点に4枚の面が集まる多面体
(1)3333、すなわち正八面体
(2)3434、すなわち立方八面体
(3)3535、すなわち20-12面体
に限られるということであった。
(1)正八面体→立方八面体→正八面体
(2)立方八面体→ねじれ立方八面体→立方八面体
(3)20-12面体→ねじれ小菱形20-12面体→20-12面体
とジターバックする。
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