■マチアセビッチとフィボナッチ数生成関数(その135)

 オイラーの公式n2 +n+41のnをn−1に変換すればn2 −n+41,n−40に変換すればn2 −79n+1601が与えられます.1変数の2次多項式ではn2 +n+17や2n2 +29なども高い確率で素数を生成します.それでは,多変数の高次多項式ではどうでしょうか.

 1971年,旧ソ連のマチアセビッチは,素数全体をあるひとつのディオファントス方程式の解として表すことにも成功しています.すなわち,すべての素数をつくる式を生み出したことになるのですが,その式は37次で24個の変数をもつ多項式と21次で21個の変数をもつ多項式でした.これらの多項式は負の値もとり,また,素数は多項式の値として繰り返し出現します.

 すべての素数をもれなくつくり,しかも素数以外はつくらない公式は知られていません.素数を完全に定義する式が存在することは証明されていませんし,存在しないともわかっていません.

===================================

 素数は

π=(k+2){1-[wz+h+j-q]2-[(gk+2g+k+1)(h+j)+h-z]2-[2n+p+q+z-e]2-[16(k+1)3(k+2)(n-1)2+1-f2]2-[e3(e+2)(a+1)2+1-o2]2-[(a2-1)y2+1-x2]2-[16r2y4(a2-1)+1-u2]2-[((a+u2(u2-a))2-1)(n+4dy)2+1-(x-cu)2]2-[n+l+v-y]2-[(a2-1)l2+1-m2]2-[ai+k+1-l-i]2-[p+l(a-n-1)+b(2an+2a-n2-2n-2)-m]2-[q+y(a-p-1)+s(2ap+2a-p2-2p-2)-x]2-[z-pl(a-p)+t(2ap-p2-1)-pm]2} 

の正整数値であることが示されています.

どうやってこの式を求めたのでしょうか?

===================================

ペル方程式

x^2-(a^2-1)y^2=1

が基本式となっているようです。

===================================