■チェビシェフの素数定理とドゥザードの素数定理(その23)

チェビシェフは1852年に,十分大きなxについてπ(x)/(x/logx)がc1=0.92129とc2=1.10555の間にあるという結果を得ています.

  c1x/logx<π(x)<c2x/logx

x≧30なるxをとれば、

c1=log(2^1/23^1/35^1/5/30^1/30),c1=0.92129

c2=6c1/5,c2=1.10555

となる。チェビシェフはガウスが予想した素数定理の証明についてかなりのことろまで接近したのである。

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もっと大雑把に言えば、チェビシェフは素数定理が証明されるよりも前に

  0.9x/logx<π(x)<1.1x/logx

を示したことになる。

  0.9・10^99/99log10<π(10^99)<1.1・10^99x/99log10

  0.9・10^100/100log10<π(10^100)<1.1・10^100x/100log10

より、100桁の素数の個数は

3.42・10^97<π(10^100)-π(10^99)<4.38・10^97

と評価される

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