■マチアセビッチとフィボナッチ数生成関数(その3)

 初項1,第2項1から始まるフィボナッチ数列{Fn}は

  1,1,2,3,5,8,13,21,34,・・・

 フィボナッチ数は5次式

  −y^5+2y^4x+y^3x^2−2y^2x^3−y(x^4−2)

の正整数値であることが示されています.

どうやってこの式を求めたのでしょうか?

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 ここでは,一つおきにとった数列{F2n}

  1,3,8,21,・・・

を考える.より指数関数的に増加する数列が得られる

f(x,y)=ax^2+bxy+cy^2

f(1,0)=1,a=1

f(0,1)=3,c=3

f(1,1)=8,a+b+c=8,b=4

f(1,-1)=a-b+c=0

f(x,y)=x^2+4xy+3y^2

とすると

f(1,0)=1,f(0,1)=3,f(1,1)=8,f(1,2)=21,f(2,3)=55,・・・

これで、一つおきにとったフィボナッチ数列、1,3,8,21,55,・・・を生み出すことができる。

マチアセビッチはこのような2次式からフィボナッチ数列が生成されることを発見していたのであった。

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マチアセビッチは2次式の性質に精通していたと思われる。ここでもうひとつの一つおきにとった数列{F2n+1}

  1,2,5,13,34,89,・・・

を考える.

f(x,y)=ax^2+bxy+cy^2

f(1,0)=1,a=1

f(0,1)=2,c=2

f(1,1)=5,a+b+c=5,b=2

f(1,-1)=a-b+c=1

f(x,y)=x^2+2xy+2y^2

とすると

f(1,0)=1,f(0,1)=2,f(1,1)=5,f(1,2)=13,f(2,3)=34,・・・

これで、一つおきにとったフィボナッチ数列、1,2,5,13,34,・・・を生み出すことができる。

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