■3次元曲面上の27本の直線と3次元空間内の4本の直線(その12)
射影平面になかで考えると、次数が偶数で特異点のない代数曲線は卵形線しか現れない。放物線は無限遠に向かう方向が2つあるように見えるが、遠くに行けば行くほど両者は平行線になり、無限遠点でまじわる。放物線も双曲線も楕円も円も卵形線なのである。
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ひとつの卵形線は射影平面を内部(円板)と外部(メビウスの帯)の2つに分ける。そして2つの卵形線は互いに他方の外部に存在しあうか、一方が他方の内部に存在するかのどちらかになる。
1876年、ハルナックは次数nの曲線はそのグラフに現れる卵形線の個数が(n-1)(n-2)/2+1以下になることを示した。
n=2のとき、この値は1でグラフは円錐曲線になる。
n=4のとき、グラフは最大4個の卵形線からなる。
n=6のとき、グラフは最大11個の卵形線からなる。
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n=6の場合に考えうる配置は
[1]2つの卵形線が互いに他方の外部に存在しあい、一方の卵形線の内部に9個の卵形線が存在する
[2]2つの卵形線の一方が他方の内部に存在し、外部に9個の卵形線が存在する
[3]1つの卵形線の内部に5個の卵形線存在し、外部に5個の卵形線が存在する
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