■「海の沈黙」・その4

映画監督ジャン=ピエール・メルヴィルの得意とするところは、独軍占領下のフランスにおける抵抗運動に命を懸けたレジスタンス闘士たちのエピソードであることはわかったが、次のような作品もあるようだ。サスペンスもの?

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1958年、84分、フランス作品「マンハッタンの二人の男」

監督・脚本・撮影:ジャン=ピエール・メルヴィル

撮影:ニコラ・エイエ

出演:エール・グラッセ、シェル・バイイー

国連会議に出席していたはずのフランスの代表が突然失踪をとげる。この謎に挑むのはマンハッタン駐在の記者モローと報道カメラマンのデルマス。彼らは代表とかかわりのある人物たちを順に訪ね、マンハッタンの夜を徘徊する。やがて浮かんでくる真実。

監督自ら主演、撮影を務め、全編にわたるゲリラ的な撮影を敢行。この製作方法はゴダール「勝手にしやがれ」に影響を与えたといわれている。

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