■ブラーマグプタ・バースカラ・チャクラバーラ法(その140)
[Q]61a^2+1が平方数b^2となるような,整数a,bを求めよ.
1766319049,226153980
===================================
【1】チャクラバーラ法
チャクラバーラ法は近い方程式の解を見つけることから出発する
x=a,y=bがひとつの小さい数値kに対するNx^2+k=y^2の解であるとする
たとえばx=1,y=mはNx^2+(m^2-N)=y^2の解である。
このときブラーマグプタの恒等式より
N(am+b)^2+(m^2-N)k=(bm+Na)^2
x=(am+b)/k,y=(bm+Na)/kはNx^2+(m^2-N)/k=y^2の解になっている。
m=8,N=61 61+(64-61)=64
a=1,b=8,k=b^2-Na^2=3
mをam+bがkで割り切れるようにとるとbm+Naもkで割り切れることになり、
x=(am+b)/k,y=(bm+Na)/kはNx^2+(m^2-N)/k=y^2の解であって、(m^2-N)/kもまた整数である。
そこで、(m^2-N)/kがkよりも小さくなるように工夫すれば、この操作の繰り返しによりNx^2+1=y^2の整数解が得られることになる。
===================================
a=1,b=8,K=3→61・1^2+3=8^2
(m+8)/3が整数となるものの中で、m^2-61ができる限り小さくなるものを見つけ出した→m=7
x=(am+b)/k=5,y=(bm+Na)/k=39,(m^2-N)/k=-4
→(5,39)が方程式61x^2-4=y^2の解であることを見つけ出す。
61(390)^2+16=(61・25+1521)^2
61(390/4)^2+1=(3046/4)^2
x=195/2,y=1523/2
61(296985/2)^2+1=(61・195・195/4+1523^2/4)^2
61(296985/2)^2+1=(2319525/4+2319529/4)^2
x=296985/2,y=2319527/2
61(688864726095/2)^2+1=(61・296985^2/4+2319527^2/4)^2
overflow
===================================
1766319049,226153980を超えているからどこか間違っていると思われる
(5,39)が方程式61x^2-4=y^2の解である
(5/2,39/2)は61x^2-1=y^2の解である
(195/2,61(5/2)^2+(39/2)^2)=(195/2,1523/2)は61x^2+1=y^2の解である
間違いは見つからない
4で割れない奇数/2同士の逐次計算を続けていっても整数にはなりそうにない。
かくなるうえは手数がかかっても地道な計算に戻ってみたい。
===================================
バースカラは(m+8)/3が整数となるものの中で、m^2-61ができる限り小さくなるものを見つけ出した→m=7
x=(15)/3=5,y=(56+61)/3=39,k=(49-61)/3=-4
→(5,39)が方程式61x^2-4=y^2の解であることを見つけ出す。
a=5,b=39,k=-4
(5m+39)/4が整数となるもののなかで、m^2-61ができる限り小さくなるようなものはm=9
x=(15)/3=5,y=(56+61)/3=39,k=(49-61)/3=-4
5m+39=84,x=(5・9+39)/4=21,y=(39・9+61・5)/4=164,k=(81-61)/(-4)=-5
→(21,164)が方程式61x^2-5=y^2の解である。
(21m+164)/5が整数となるもののなかで、m^2-61ができる限り小さくなるようなものはm=6
a=(126+164)/5=58,b=(164m+61・21)/5=453,k=(36-61)/(-5)=5
→(58,453)が方程式61x^2+5=y^2の解である。
(58m+453)/5が整数となるもののなかで、m^2-61ができる限り小さくなるようなものはm=9
a=(522+453)/5=195,b=(453m+61・58)/5=(4077+3538)/5=1523,k=(81-61)/5=4
→(195,1523)が方程式61x^2+4=y^2の解である。
(195m+1523)/4が整数となるもののなかで、m^2-61ができる限り小さくなるようなものはm=7
a=(1365+1523)/4=722,b=(1523m+61・195)/4=(22556)/4=5639,k=(49-61)/4=-3
→(722,5639)が方程式61x^2-3=y^2の解である。
(722m+5639)/3が整数となるもののなかで、m^2-61ができる限り小さくなるようなものはm=8
a=(5776+5639)/3=3805,b=(5639m+61・722)/3=(89154)/3=29718,k=(64-61)/(-3)=-1
→(3805,29718)が方程式61x^2-1=y^2の解である。
(226153980,1766788898)は61x^2+1=y^2の解である。
===================================
N=61の解はN<100では最大のものである。
計算が正しく行われていれば(m^2-N)/kはkよりも順次小さくなる。
k=-1になった時点で「合成」
Du0^2+c0=v0^2
Du1^2+c1=v1^2のとき
D(u0v1+u1v0)^2+c0c1=(Du0u1+v0v1)^2が成り立つ
を用いた
===================================