■正多角形の作図と原始根(その234)
n次の円分方程式:
x^n−1=0
は加減乗除とn乗根を使って何次でも代数的に解けることがガウスによって証明されたのですが,ガウスは,この考察から正17角形の作図可能性をも発見しました.2次方程式の解ならコンパスと定規で作図可能なのですが,16次方程式:
x^16+x^15+・・・+x+1=0
は2次方程式に分かれてしまうので,正17角形は作図可能なのです.
それに対して,
x^5−80x−5=0
は代数的には解けない方程式です.代数的可解性の判定はガウス,アーベルの跡を追ったガロアが,方程式の群に正規部分群の概念を導入することによって完成されるのです.
ガロアは,方程式の根の入れ替え全体が表す対称性を群と名づけました.そして群をみれば,その方程式が四則演算とベキ乗根で解けるかどうか判定できてしまうというのが「ガロア理論」です.
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