■開平法(その2)
中学生のころ、先生から開平法を教えてもらってそれに凝ったことがある。開平法は計算機が普及するまでは学校で教えっれていたらしいから、先生の年代ではご存じであったのであろう。
当時は開平法の原理がわからなかったのであるが、高校生になってから、平方根を求める方法は二項展開(x+y)^2=x^2+2xy+y^2に基づいていることに気づいた。
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たとえば、106929の平方根を計算するには,
[1]106929を2桁づつ区切る→10|69|29
[2]10以下の平方数は3^2である。平方根は3で始まることがわかる。10から3^2をひく→10-9=1
[3]次は169について計算するのであるが、3x2=6として、6□x□が169以下となる□を求める→□=2、62x2=124.
[4]平方根は32で始まることがわかる。169から124をひく→45
[5]次は4529について計算するのであるが、32x2=64として、64□x□が4529以下となる□を求める→□=7、647x7=4529.
[6]平方根は3294で始まることがわかる。4529-4529=0となったので、終了
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2けたずつ区切っているが、nが平方根だとすると、3で始まる3桁の数であるから、n=300+yと書ける。
n^2=90000+6000y+y^2
実際には9ではなく90000を引いているのであって、106929-90000=16929
6000y+y^2=16929
16929を6000で試し割すると2がたって,y=20+z,12400+640z+z^2=16929,640z+z^2=4529が得られる
4529を640で試し割すると7がたって,うまく方程式の解となっていることがわかるのである
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