■ポリトープを巡る人々(その15)
3次元正多面体は5種類あるが,4次元正多面体(ポリコロン)が6種類あることを発見したのはシュレーフリである.・・・正5胞体(4次元の正四面体に相当),正8胞体(テッセラクト,4次元の立方体に相当),正16胞体(4次元の正八面体に相当),正120胞体(4次元の正12面体に相当),正600胞体(4次元の正20面体に相当),正24胞体(3次元対応物はない).そして5次元以上になると,正多胞体数ハドの次元でも3種類敷かなくなることもシュレーフリが発見した.
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[1]アリシア・ブール・ストット
ポリトープとは超多面体(高次元の多面体)のことである.この言葉を作ったのはドイツの数学者ホッペであるが,イギリスに紹介したのはアリシア・ブール・ストットである.
彼女の父親はブール代数の祖であるが数学者・論理学者のジョージ・ブール,母親は世界一高い山の名前元となったジョージ・エベレストの姪で,自らも独学の数学者であったメアリー・エベレスト・ブールである.
アリシアを介して、ヒントンとコクセターは親交を持ったと思われる。
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[2]チャールズ・ハワード・ヒントン
イギリスノ数学者チャールズ・ハワード・ヒントンは「4次元とは何か」という論文を発表し,この問題に対する興味おおいにかきたてた.メアリー・エレン・ブールと結婚,アリシア・ブール・ストットの義兄.
彼はまったく型破りな人で,プリンストン大学時代に野球のピッチングマシンを設計したというエピソードがあるが,ほかにも彼がテッセラクトと呼んだ正8胞体(頂点数16,辺数32,2次元面数24,3次元面数8)を「みる」ための訓練道具には16色に塗り分けた81個の立方体,平板27枚,多色で面と辺を塗り分けたカタログ立方体12個で構成されていた.
今年のノーベル物理学賞には機械学習・人工知能の研究への貢献で、彼の子孫のジェフリー・ヒントンが選任された。彼はAIの父と称される。
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