■超越数の探求(その1)

正方形の対角線の辺のに対する比√2と円周の直径に対する比πは有理数ではない新しい種類の数である。この重要なアイデアは実数の導入へと至ることになった。しかし、面積√2の正方形は作図できるのに対し、面積πの正方形、長さπの線分を作図することはできない。19世紀のドイツの数学者リンデマンはその秘密を解き明かそうと考えた。

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[1]リュウビルは人工的に超越数を作った。、リュウビル数R=Σ1/10^(n!)

[2]エルミートはeが代数的数だと仮定して、背理法を用いてeの超越性を証明した(1873年)

[3]リンデマンはエルミート・リンデマンの定理を用いてπの超越性を証明した(1882年)

αが0でない代数的数ならば、e^αは超越数である。→e^iπ=-1→πは超越数である。

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超越数の探求はその後も続けられました。

[4]ゲルフォント・シュナイダーの定理

αが0でも1でもない代数的数、βが有理数ではない代数的数ならば、α^βは超越数である。→2^√2やe^π=(-1)^(-i)は超越数である。

=a1,a2,・・・,anを0ではない代数的数とする。どんな整数m,nに対してもmloga+nlogb≠0ならばどんな代数的数α,βに対してもαloga+βlogb≠0である

[5]ベイカーの定理

a,bを0ではない代数的数とする。どんな整数k1,k2,・・・knに対してもk1loga1+k2loga2+・・・+knlogan≠0ならばどんな代数的数β0,β1,・・・,βnに対してもβ0+β1loga1+β2loga2+・・・+βnlogan≠0である

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