■球面上の幾何学(その12)

余弦定理

a^2=b^2+c^2-2bc・cosA

は3辺の長さから角度を求めたり、2辺とその挟角から残りの辺の長さを求めることができる優れものです。

球面では球面余弦定理が成り立ちます。

===================================

【1】球面三角法

 半径1の球面(単位球面)上に3点A,B,Cがあり,それぞれが大円の弧で結ばれているものとします.球面三角形ABCの3辺の長さ(球面距離)をa,b,cで表すとそれぞれ大円の中心角となります.すなわち,単位球では球面距離を中心角と同一視できるわけです.また,内角A,B,Cは大円同士が交わる面角の大きさです.

 球面三角法の公式は多数ありますが,計算に便利なように単位球における式として与えられています.よく用いられるのは

  cosc=cosa・cosb+sina・sinb・cosC

とその巡回置換,それに球面三角形ABCの面積Sを角過剰として表した

  S=A+B+C−π

の2つだけです.

===================================