■ミンコフスキー和(その12)

【1】3平方和定理

 4n+3の形の数は2個の平方数の和で表せませんが,同様にして,「8n+7の形の数は3個の平方数の和では表されません.

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 3平方和定理,すなわち,pが8k+7型素数でなければ,x^2+y^2+z^2の形に書くことができることをミンコフスキーの定理を用いて証明したい.

 x^2+y^2+z^2がpの倍数となるすべての点は格子をなすが,その平行六面体の面積はpである.

 原点を中心とする半径1.1√pの球を描くと,その体積は

  4πr^3/3=1.77πp^3/2=7.23p^3/2>4p

 ミンコフスキーの定理より,この球は原点以外の格子点(x,y)を少なくともひとつ含む.

  0<x^2+y^2+z^2<1.21p

 すなわち,0と1.21pの間にある0以外のpの倍数はp自体であることより,x^2+y^2+z^2=pが従う.

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