■電卓と2乗保型数(その11)
5乗保型数には
x^5=x→x(x−1)(x+1)(x^2+1)=0→x=0,1,−1
の基づく性質がみられるに違いない.
x^5=x
をZ10で解くとは,Z2とZ5で解くことに帰着されるが,x=0,1,−1を代入すると
x^2+1=0 (mod2)
は解をもたないが,(その7)より
x^2+1=0 (mod5)
は2つの解をもつことがわかる.
α=[・・・1212]5
β=[・・・3233]5
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「x^2+1=0 (mod2)のときは解をもたない.」
m=2,F(x)=x^2+1
の場合を考えてみる.
F(0)=1
F(1)=2=0 (mod2)
より,b=1.
F’(x)=2x
F’(1)=2
であるから,
[1]Pを求める際の1次合同式は
2x+ck=0 (mod2)
しかし,
[1]F(1)=2=2c1,c1=1
2x+1=0 (mod2)は解をもたない.
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