■コラッツ予想(その59)

 マルコフ数は2次のディオファントス方程式

  x^2+y^2+z^2=3xyz

の解として現れる.

 大いに興味をかき立ててきたディオファントス方程式であるが,ここで3元2次のディオファントス方程式

  x^2+y^2+z^2=3xyz

の解(x,y,z)=(1,1,1),(2,1,1),(5,1,2),(13,1,5),(29,5,2),・・・を並べると,各解は他の3つの解に相隣り合い,2分木のように配置する.真の2分木なのか,同じ値が2つの別のルートから生成されることがあり得るかは有名な未解決問題である.

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【1】マルコフ予想

 (p,q,r),(p’,q’,r’)をともに整数解とし,p≦q≦r,p’≦q’≦r’と仮定する.このとき,r=r’ならば,p=p’かつq=q’である.

 この予想,すなわち,同じ値が2つの別のルートから生成されることがあり得るかはどうかは今日でも有名な未解決問題である.

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【2】補足

[1]1≦x≦y≦zとしても一般性は失われない.

  z=xy/2・{3±(9−4/x^2−4/y^2)^1/2}

であり,(x,y)=(1,1)からスタートすると

  →z^2+2=3z→z=1,2→(1,1,1),(1,1,2)

(x,y)=(1,2)からスタートすると→z=1,5→(1,1,2),(1,2,5)

  (x,y)=(1,1)→z=1,2

  (x,y)=(1,2)→z=1,5

  (x,y)=(1,5)→z=2,13

  (x,y)=(2,5)→z=1,29

[2]一般に(a,b,c)からスタートすると

(a,c,3ac−b),a≦c≦3ac−b

(b,c,3bc−a),b≦c≦3bc−a

も解となる.すると(1,1,1)には親がいないことになる.

[3]すべての解は特異解(1,1,1),(1,1,2)から生成される.

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