■超越数とその仲間たち(その89)
e^π>π^eは
g(x)=logx/x
において,
loge/e>logπ/π
であるから,
e^π>π^e
実際に,g(x)=logx/xのグラフを描いてみればg(x)は幅のある最大値をもち,2つの式の値がほとんど同じくらいになることもわかるのである.
e^π=23.14069・・・≒π+20
π^e=22.45915・・・
0<(e^π−π^e)<1
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1999年の東大入試問題に,
8<∫e^xsin^2xdx<9
を証明して
e^π>21
を示せという問題が出題されたという.
En=∫(0,π)e^xsin^nxdx
とする.2回積分すると,
En=n∫(0,π)e^x{(n−1)sin^n-2x−sin^nx}dx
=n(n−1)En-2+n^2En
を得る.
E0=e^π−1
E1=(e^π+1)/2
E2=2(e^π−1)/5
E3=3(e^π+1)/10
π>3.125よりe^π>e^3・e^1/8
e>2.7よりe^π>e^3・e^1/8>21→E2>8,E3<8
あるいは,y=e^x上の点(3,e^3)における接線y=e^3(x−2)と比較すると
e^π>e^3(π−2)>21
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