■超越数とその仲間たち(その77)

 x^y−y^xについて,

  4^2−2^4=0  (唯一)

  3^2−2^3=1  (唯一)

であることが示されている.すなわち,

 x^m−y^n=1は(x,y,m,n)=(3,2,2,3)以外には解をもたない.

 x^y  (x≧2,y≧2)の形で表される数を完全ベキ乗数と呼ぶことにする.

  {an}={1,4,8,9,16,25,27,32,36,・・・}

  3^3−5^2=2

のように差が2となる完全ベキ乗数はどれだけあるのだろうか?

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【1】ゴールドバッハの公式

  Σ1/(an−1)=1  (n≧2)

すなわち,

  1=1/3+1/7+1/8+1/15+1/26+1/31+1/35・・・

(証)ゴールドバッハの和は,左辺を等比級数の和に直して

   Σx^-y=Σ1/x(x−1)=Σ{1/(x−1)−1/x}

に等しい.右辺=1

 なお,近年には

  Σ1/(an+1)=π^2/3−5/2  (n≧2)

が成り立つことも証明されたという.

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【2】anの漸近個数関数

 完全ベキ乗数のなかでは完全平方数が圧倒的に多いので

  an〜n^2

と予想される.

  an<xとなる個数を計算して,個数〜√xであればan〜n^2である.より正確には

  個数〜[√x]+[3√x]−[6√x]+・・・

    〜√x+O(3√x・logx)

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