■ディオファントス近似・超ディオファントス近似(その2)

【2】トゥエの定理

 リューヴィルは代数的数αの次数をn(≧2)とすると,

  |α−p/q|>1/q^n

がすべての有理数p/qに対して成り立つことを示した(リューヴィルの定理,1844年).この指数を改良するために多くの研究がなされた.

 20世紀にはいって,トゥエはリューヴィルの不等式を

  |α−p/q|<1/q^(1+n/2)

のように改良した(1908年).

 αの次数をnとすると,

  k≦n/2+1   (トゥエ,1908)

  k≦s+n/(s+1) (s=1,2,・・・,n−1)   (ジーゲル,1921)

  k≦√2n   (ダイソン,1947) (ゲルファント,1952)

などの結果が知られている.

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