■超越数とその仲間たち(その34)
ベータ関数(オイラーの第1種積分)は,
B(a,b)=∫(0,1)t^(a-1)(1-t)^(b-1)dt t:0-1
によって定義されます.ここで,積分変数をtからu=(1-t)/tによってuに変えると,
B(a,b)=∫(0,∞)u^(a-1)/(1+u)^(a+b)du u:0−∞
が得られます.
ベータ関数とガンマ関数との間には
B(a,b)=Γ(a)Γ(b)/Γ(a+b)
の関係がありますから,ベータ関数はガンマ関数の兄弟分にあたります.
Γ(1/2)=√π
を得るにはベータ関数が用いられます.この関数において
t=sin^2θ
とおくとdt=2sinθcosθdθですから
B(a,b)=∫(0,1)t^(a-1)(1-t)^(b-1)dt
=2∫(0,π/2)sin^(2a-1)θcos^(2b-1)θdθ
ここで,a=1/2,b=1/2とすると
B(1/2,1/2)=2∫(0,π/2)dθ=π
Γ^2(1/2)/Γ(1)=π
Γ(1)=1であるからΓ(1/2)=√πとなる
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【1】ベータ関数の一般化
ベータ関数を一般化すると,
∫(a,b)(x-a)^m(b-x)^ndx=m!n!/(m+n+1)!(b-a)^(m+n+1)
が得られます.これらは受験参考書に必ず書いてある
∫(a,b)(x-a)(x-b)dx=-1/6(b-a)^3・・・1/6公式
∫(a,b)(x-a)(x-b)^2dx=1/12(b-a)^4・・・1/12公式
∫(a,b)(x-a)^2(x-b)dx=-1/12(b-a)^4・・・1/12公式
∫(a,b)(x-a)^2(x-b)^2dx=1/30(b-a)^5・・・1/30公式
という公式の一般化になっています.
1/6,1/12,1/30の正体は
m!n!/(m+n+1)!
というわけです.
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【2】アステロイドの面積
B(a,b)=∫(0,1)t^(a-1)(1-t)^(b-1)dt t:0-1
より,
∫(0,1)(1-x^1/m)^ndx=mn/(m+n)B(m,n)
m=n=3/2のとき,アステロイドの面積(の1/4)が得られます.
B(3/2,3/2)=Γ(3/2)Γ(3/2)/Γ(3),S=3π/32
m=n=1/2のとき,円の面積(の1/4)が得られます.
B(1/2,1/2)=Γ(1/2)Γ(1/2)/Γ(1),S=π/4
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