■ディオファントス・フェルマー・ワイルズ(その50)
[2]n=2の場合はピタゴラス方程式x^2+y^2=z^2と呼ばれ,無数の解をもち,しかもすべての解をもれなく求めることのできる公式も知られています.
有限体上で考えると,p=5では
x |0,1,2,3,4
x^2|0,1,4,4,1
ですから
x\y 0 1 2 3 4
0 (0,0,0) (0,1,1) (0,2,2) (0,3,2) (0,4,1) (0,1,4) (0,2,3) (0,3,3) (0,4,4)
1 (1,0,1) (1,2,0) (1,3,0) (1,0,4)
2 (2,0,2) (2,1,0) (2,4,0) (2,0,3)
3 (3,0,2) (3,1,0) (3,4,0) (3,0,3)
4 (4,0,1) (4,2,0) (4,3,0) (4,0,4)
(0,0,0)を除いた24個の解で,たとえば,
(1,2,4)=(2,4,3)=(3,1,2)=(4,3,1)
は同じ点とみなすことができるわけですから,4個ずつ組になり
N5=24/4=6=5+1
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p=7では
x |0,1,2,3,4,5,6
x^2|0,1,4,2,2,4,1
より
x\y 0 1 2 3 4 5 6
0 (0,0,0) (0,1,1) (0,2,2) (0,3,3) (0,4,3) (0,5,2) (0,6,1) (0,1,6) (0,2,5) (0,3,4) (0,4,4) (0,5,5) (0,6,6)
1 (1,0,1) (1,1,3) (6,1,3) (1,0,6) (1,1,4) (6,1,4)
2 (2,0,2) (2,2,1) (2,5,1) (2,0,5) (2,2,6) (2,5,6)
3 (3,0,3) (3,3,2) (3,4,2) (3,0,4) (3,3,5) (3,4,5)
4 (4,0,3) (4,3,2) (4,4,2) (4,0,4) (4,3,5) (4,4,5)
5 (5,0,2) (5,2,1) (5,5,1) (5,0,5) (5,2,6) (5,5,6)
6 (6,0,1) (6,1,3) (6,6,3) (6,0,6) (6,1,4) (6,6,4)
(0,0,0)を除いた48個の解で6個ずつ組になりますから
N7=48/6=8=7+1
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どちらも
Np=p+1
となりましたが,任意のpにおいてこれが成り立つことは
x^2=a (modp)
においては
(p−x)^2=x^2 (modp)
より,{1,2,・・・,(p−1)/2}の各平方と{p−1,p−2,・・・,(p+1)/2}の各平方が合同となり,したがって半数が平方剰余,残りの半数が平方非剰余になることから理解されます.
また,
x^2|0,1,4,4,1
x^2|0,1,4,2,2,4,1
のように最初の0を除いた部分は回文(前から読んでも後から読んでも同じ)になっているという事実もこのことから理解されるでしょう.
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