■マルコフ数とフィボナッチ数(その35)

 フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式

  (a^2+b^2)(c^2+d^2)

=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2

=(ac+bd)^2+(ad−bc)^2

は簡単に確認できます.この公式は2つの整数がともに平方数の和の形をしているなら,その2数の積も平方数で表されることを示していて,複素数と2平方和問題との関連を示しています.

  10^2+11^2=5^2+14^2

  50=1^2+7^2=5^2+5^2

  65=8^2+1^2=4^2+7^2

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  1105=5・13・17

についても考えてみたい.

 これは4n+1型素数のはじめの3素数の積である.特別な素数である2を除外して,素数は4で割ると余りが1になるもの(5,13,17,29,37,41,・・・)と3になるもの(3,7,11,19,23,31,・・・)の2種類に分けられます.このうち,4n+1の形の素数は2つの整数の平方の和として表されます.たとえば,

  5=1^2+2^2,

  13=2^2+3^2,

  17=1^2+4^2,

  29=2^2+5^2

しかし,4n+3の形の素数は1つもこのようには表せないのです.

 また,フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式

  (a^2+b^2)(c^2+d^2)

=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2

=(ac+bd)^2+(ad−bc)^2

は簡単に確認できます.この公式は2つの整数がともに平方数の和の形をしているなら,その2数の積も2通りの平方数で表されることを示していて,複素数と2平方和問題との関連を示しています.

 このことから,1105は2つの平方数の和で4通りに表せることになる.

  1105=(a^2+b^2)(c^2+d^2)(e^2+f^2)

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