■オイラー積と素数定理(その20)

【6】リーマン予想と深リーマン予想

ζ(s)の零点がs=−2,−4,・・・,−2nとs=1/2+tiの線上にあるというのが有名なリーマン予想ですが,リーマン予想は,一部に素数定理なども含む数学上の最大の難問であって,素数定理

  π(x)〜x/logx

を精密化する問題と考えることができます.その同値な言い換えは

[1]リーマン予想の言い換え

任意のα>1/2に対し,L(s)のオイラー積はRe(s)=αで収束し,その値はL(s)に等しい

 一方,

[2]深リーマン予想は,s=1/2でL(s)のオイラー積は収束し,その値は√2L(1/2)になるというものである.√2はs=1/2のときだけ発生する因子である.

深リーマン予想は,リーマン予想を内包していて,L(s)のオイラー積が

[1] Re(s)>1で絶対収束 ⇔ 素数が無数に存在する

[2] Re(s)=1で条件収束 ⇔ 素数定理

[3] 1/2[4] Re(s)=1/2で条件収束 ⇔ 深リーマン予想

という図式になる.

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