■オイラー積と素数定理(その3)

オイラーは4で割って1余る素数と4で割って3余る素数が同数存在することも発見しました。

1/5+1/13+1/17+・・・+1/x〜1/2・loglogx

1/3+1/7+1/11+・・・+1/x〜1/2・loglogx

すなわち、x→∞のとき

(1/5+1/13+1/17+・・・+1/x)-(1/3+1/7+1/11+・・・+1/x)〜有限

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【3】リーマン予想と同値の問題

それでは

(1/√5+1/√13+1/√17+・・・+1/√x)-(1/√3+1/√7+1/√11+・・・+1/√x)〜有限

でしょうか? 残念ながらこれはx→∞のとき発散します。

しかしながら

(1/5^s+1/13^s+1/17^s+・・・+1/x^s)-(1/3^s+1/7^s+1/11^s+・・・+1/x^s)

sを1/2より少しでも大きくすると収束すると予想されています。これがほかならぬ「リーマン予想」と同値なのです。

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【4】ディリクレのL関数の場合のリーマン予想

完全乗法性を持つディリクレ指標χについて

L(s,χ)=1+χ(2)/2^s+χ(3)/3^s+χ(4)/4^s+χ(5)/5^s+・・・=Π(1+χ(p)/p^s+(χ(p)/p)^2s+(χ(p)/p)^3+・・・)

sを1/2より少しでも大きくすると収束するというのがディリクレのL関数の場合 のリーマン予想です。

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【5】ラマヌジャンのL関数の場合のリーマン予想

乗法的であるが完全乗法的でないラマヌジャンのτ関数について、χ(n)=τ(n)n^(-11/2)を用いると

L(s,χ)=1+χ(2)/2^s+χ(3)/3^s+χ(4)/4^s+χ(5)/5^s+・・・=Π(1/(1-χ(p)/p^s+(1/p^s)^2)

sを1/2より少しでも大きくすると収束するというのがラマヌジャンのL関数の場合のリーマン予想です。

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