■ピタゴラスの定理・円周角の定理(その16)
互いに素な整数a,bに対する平方の和a^2+b^2は3で割れない.
[証]
a=3k → a^2=9k^2
a=3k+1 → a^2=9k^2+6k+1
a=3k+2 → a^2=9k^2+12k+4
より,a^2を3で割ったときの余りは0か1になります.0になるのはaが3の倍数のときです.
b^2に対しても同じことが成り立ちますから,a^2+b^2を3で割ると,余りは0+0,0+1,1+0,1+1にしかなりません.0+0はaもbも3の倍数であることに対応していて,仮定に反します.
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4n+3の数はa^2+b^2の形にならない.
[証]
a=4k → a^2=0 (mod 4)
a=4k+1 → a^2=1 (mod 4)
a=4k+2 → a^2=0 (mod 4)
a=4k+3 → a^2=1 (mod 4)
したがって,a^2+b^2を4で割ったときの余りは0+0,0+1,1+0,1+1にしかならないので,この主張が示されました.
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a=7k → a^2=0 (mod 7)
a=7k+1 → a^2=1 (mod 7)
a=7k+2 → a^2=4 (mod 7)
a=7k+3 → a^2=2 (mod 7)
a=7k+4 → a^2=2 (mod 7)
a=7k+5 → a^2=4 (mod 7)
a=7k+6 → a^2=1 (mod 7)
したがって,a^2+b^2を7で割ったときの余りは0,1,2,3,4,5,6のいずれにもなることが示されました.
同様に,a^2−b^2を7で割ったときの余りも0,1,2,3,4,5,6のいずれにもなることが示されました.
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