■n次元平行2n面体とn+1面体の体積(その4)

【1】ミンコフスキーの体積公式

 n次元置換多面体は(n+1,2)次元の立方体のアフィン射影であるから,m=n(n+1)/2組の平行なn次元ベクトル

  V={v1,・・・,vm}

をもつ.viは辺に沿ったベクトルである.したがって,この体積は線分のミンコフスキー和

  vol(V)=Σ|det(vi1,・・・,vin)|

で与えられる.すなわち,(m,n)個の項をもつこの公式は,複体を平行体(parallelepiped)に分解してそのミンコフスキー和ととることを意味している.なお,このベクトル配置は1次従属になることもあり,その場合,ある項はゼロになるから(m,n)個以下の平行体に分解できることになる.

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【2】要は

[1]2次行列式は平行四辺形の符号付き面積を表す.

[2]3次行列式は平行六面体の符号付き体積を表す.

[3]n次行列式は平行2n面体の符号付き体積を表す.

 ミンコフスキーの体積公式は,要するに平行多面体の平行2n面体(n-parallelepiped)分解に他ならないのである.

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