■デューラー・ケプラー・ペンローズ(その21)
3次元立方体を(1,1,1)方向に投影すると,投影図は正六角形になる.
3次元立方体の8つの頂点を第4の方向に1単位だけ平行移動することにより,4次元立方体の投影図を描くことができる.
正八角形は4次元立方体の投影図、正十角形は5次元立方体の投影図、一般に,n次元立方体の投影図は正2n角形となる
正10角形を構成する2種類の菱形で構成される準周期性平面充填をペンローズ・パターンというのですが,
ペンローズ・パターンは4次元超立方格子の投影図になっているというわけです。
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1974年にイギリスの数理物理学者ペンローズの発見した2種類の菱形を組み合わせて平面を非周期的に敷きつめるものが最も構成要素の少ないものです.
2種類の菱形は( 72°-108°,36°-144°)は正十角形の中心角π/5から導かれたもので、5回回転対称が現れる.
P3: 太った菱形(72°,108°)とやせた菱形(36°,144°)2種類の菱形を組み合わせ。最小の内角は36°であり,他の角はすべてその整数倍で,太めの菱形と細めの菱形の面積比は黄金比φになっています.また,1辺の長さを1とすると太めの菱形の対角線の長さはφ,細めの菱形の対角線の長さは1/φ,さらに,太めの菱形と細めの菱形の個数の比もφとなり,5回対称性のなかには黄金比φが潜んでいます.
あとになって,ペンローズ図形が5次元超立方格子の投影図になっていることがド・ブリュインによって示されることになる.
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