■デューラー・ケプラー・ペンローズ(その15)

 非周期平面充填とは並進対称性を持たない平面充填、つまり、格子パターンを持たない平面充填です。

 その中でも、強非周期充填(aperiodic tiling)とは,、周期的充填ができず、非周期的充填はできるような平面充填です。バーガーは強非周期充填の最初の例を発見したのですが、その充填は2万種類以上のタイルを使う複雑極まりないものでした。

 1977年にはアマンが6種類の正方形タイルだけを使う強非周期充填を発見しました。

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 ペンローズも1970年代に3タイプの強非周期充填を発見しました。以下に掲げる図は3番目のペンローズ・タイリングP3で、鋭角がそれぞれ36度、72度の2種類の菱形で作られています。

 1981年、ド・ブリュインは2次元平面に5次元立方体構造を投影することによってP3を作ることができることを証明しました。

 また、コンウェイはペンローズ・タイリングに関して注目すべき定理を発見しています。

「あるペンロース・タイリングの円形領域の直径をdとすると、任意の点から出発して、その円形領域とまったく同じパターンはφ^3/2・d=2.11 dよりも遠くにはならない場所にある」

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ところで、2017年、ラオは平面充填可能な五角形は全部で15タイプあり、それ以上は存在しないことを証明しました。 それに対して、単一の図形でそれのみを使うと強非周期充填だけしかできないものは存在するか?は未解決の問題です。

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