■デューラー・ケプラー・ペンローズ(その14)

 ある規則にしたがって並ぶが,平行移動によるる周期性のない模様を考える.ペンローズは2種類以上のタイルを使ってもよいとした場合,非周期的にも平面を埋め尽くすことができるかという問題を考えた.

 その解答例が,正五角形,星形正五角形,菱形,帽子形の4種類の基本図形からできていて,自己相似性を有する模様である.その後,ペンローズは4種類の基本図形を2種類に減らした.あとになって,この図形が5次元超立方格子の断面になっていることがド・ブリュインによって示されることになる.

 その後,ペンローズ模様はマッカイによって,3次元図形に拡張される.また,1984年,シェヒトマンが5回対称性と有する合金がこの3次元図形を元に理解することができることを示し,2012年のノーベル賞に繋がった.非周期模様は今日に至っても爆発的に研究がなされている.

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