■結晶と相転移(その15)
(その14)では二項係数の偶奇性に関するリュカの定理を紹介したが,係数が2で割り切れない場合にそのときセルを黒くする代わりに,係数が3で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする整除性も考えられる.
C(n,k)=0 (mod3)→白
C(n,k)=1 (mod3)→黒
C(n,k)=2 (mod3)→灰色
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n,kを3進数で表す.たとえば,C(11,k)では
11=102(3)
[1]このとき,C(11,k)=0 (mod3)となるkは
k=3,4,5,6,7,8
で,3進数表記では
3=010(3)
4=011(3)
5=012(3)
6=020(3)
7=021(3)
8=022(3)
で,11=102(3)と同じ桁で大小逆転が起こっている.
[2]C(11,k)=1 (mod3)となるkは
k=0,2,9,11
で,3進数表記では
0=000(3)
2=002(3)
9=100(3)
11=102(3)
[3]C(11,k)=2 (mod3)となるkは
k=1,10
で,3進数表記では
1=001(3)
10=101(3)
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[2]と[3]では11=102(3)と同じ桁で大小逆転が起こらないが,両者の違いをどのようにして決定できるだろうか?
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