■ラピスラズリと鉱物結晶(その2)
平行多面体は結晶(金属結晶や鉱物結晶)でよくみられる構造である.たとえば,切頂八面体は体心立方格子のボロノイ領域,菱形12面体は面心立方格子のボロノイ領域,立方体は単純立方格子のボロノイ領域である.菱形12面体はザクロ石(ガーネット),平行六面体は方解石,六角柱はコランダム(ルビー・サファイア),歯のエナメル質などにみられる結晶構造である.長菱形12面体は魚眼石(正方晶系),切頂八面体は赤銅鉱(等軸晶系)などに対応する.
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ラピスラズリは青金石を主成分とする半貴石で、十二面体の結晶でしばしば産出するそうである。これから作られる青色顔料はウルトラマリンと呼ばれ、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」に描かれている印象的な青色のターバンはウルトラマリンを使って描かれているそうです。
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ラピスラズリの和名は瑠璃。数種の鉱物の混合物で、黄鉄鉱を含む。藍青色。主産地はアフガニスタンとある。
黄鉄鉱(パイライト)は鉄と硫黄からなる鉱物。金属光沢を帯びた淡黄色で、愚者の金とも呼ばれる。等軸晶系。硫酸製造の原料になる。
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